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2016年9月1日木曜日

MPEG2DecPlus その3

MPEG2DecPlus更新しました。バージョンは0.1.1になります。

修正:
- RFFフラグアリのソースでupConv > 0のとき出力が壊れてたのを修正。
- 不要になったバッファの確保を削除。

JEEBサーバにある最新版バイナリへのリンクを右側に追加しましたので、ほしい方はそちらからDLしてください。
なお、今回のバグは0.0.0からすでにあったようなので、旧バイナリはすべて削除されました。

2016年8月30日火曜日

MPEG2DecPlus その2

MPEG2DecPlusを更新しました。

変更内容
・idct=5(IEEE1180 reference)を倍精度浮動小数点処理に戻した(より遅くなった)。
・idct=4として単精度浮動小数点処理のLLMアルゴリズムを実装(SSE2またはAVX2使用)

0.0.0においてはとりあえず64bit化を目標にしていたため、iDCT関連は3のみをintrinsicで書き換え、5は単精度浮動小数点処理として新規で書き直し、他は全部削除という少々寂しい感じでしたが、これで少しはましになったように感じます。

今回追加した単精度LLMは従来のidct=4(64bit floating point)の替わりになるものとして追加したつもりです(コード自体はDCTFilterで書いたものとほぼ同じ)。
品質は単精度のためほんのわずかに落ちますが、それでもほぼ最高品質と言っても問題はないですし、速度は向上しています。
そしてIEEE1180 referenceは単精度にしていたのをやめて倍精度に戻しましたので、出力も従来のものと完全に一致するようになりました。(ただし、一応SIMD化はしていますが、従来のIEEE1180 referenceよりも遅いです)。

ところでDGDecodeのidctはたくさんありますが、どれを使うべきなのかをちゃんとわかっている人って、現在だとどのくらいいるのでしょうか?
かつて、idct=5に丸め込みバグがあったころは「普通は6を除いた中で一番速いもの、とことん品質重視なら4」というのが答えでしたが、5のバグが直ってからは、よくわからないという人が増えてしまったのではないかと思ったのでついでに解説しておきたいと思います。

まず1、2、3の三つは使っているCPUの命令セット以外は同じなので、スピード以外はなにも変わりません。
7(simple MMX)は1、2、3よりも少しだけ質が良いですが、スピードを落としてまで選ぶほどのものかどうかは疑問があります。
6(skal)はスピードは3に並ぶほど速いですがIEEE1180 compliantではない(実用上はともかく、規格的にはダメな実装である)ため、3が使えるCPUでは選ぶ意義はまったくありません。
4と5は品質的にほぼ等価なので、もし品質をとことん重視したいならばより速い4を選ぶべきでしょう。
以上によりSSE2がまともになったmerom(core2duo)以降のCPUであれば、3か4のどちらか好きな方ということになります。

で、品質の違いを確認する方法なんですが、ググってみた限りではなぜか「これだ」と思えるようなわかりやすいものがみあたらなかったのでこれも解説します。
src = "xxxxxxxxx.d2v" #d2vであればなんでもよい
ref = MPEG2Source(src, idct=5) #とりあえず最高品質とされる5
target = MPEG2Source(src, idct=4) #5と比較したいもの
d0 = mt_lutxy(ref, target, "x y - abs 0 > 255 0 ?", chroma="process").SUbtitle("diff>0")
d1 = mt_lutxy(ref, target, "x y - abs 1 > 255 0 ?", chroma="process").SUbtitle("diff>1")
w = BlankClip(d0, width=4, color_yuv=$FFFFFF)
StackVertical(StackHorizontal(ref, w, target), StackHorizontal(d0, w, d1))
これでこんな感じの画像が得られるはずです。今回はffmpegでエンコードした640x480のmpeg2を使いました。
下半分の左側はidct=5と比較して出力が一致するサンプルは0、1でも違う場合は255に変換したもの、右側は出力が2以上違う場合のみ255で他は0に変換したものです。
自分的には出力の違いが1を超えない(右側は全て単色)で、かつ違いの出るピクセルの数が0.01%未満であれば最高品質と言っていいのではないかと思います。

出力1の違いを肉眼で判別できる人間はいませんし(もし出来るという人がいれば、それは実は人間ではないか、頭がおかしいか、ただの嘘つきのどれかです)、なにかしら軽くフィルタを一つかけるか非可逆圧縮でもしようものならば簡単に吹き飛んでしまいますので、違いなんてでようがないのです。

品質とコストの兼ね合いをどうするかは人類普遍のテーマです。
安易に遅い方が質が良いとか考えないよう注意してください。

2016年8月29日月曜日

MPEG2DecPlus

最近、MPEG2DecPlusというプロジェクトを始めました。

MPEG2DecPlus

事の起こりはavs2pipemodのgithubのissue trackerにmaki_rxrz氏からtypoの指摘が来ていたことです。
で、typo自体はすぐ直したのですが(バイナリはリリースしてないけど)、ついでにちょっと覗いてみたmaki氏のDGMPGDecレポジトリ(国内放送TS向け修正版)に興味が出たのですね。

「そういや64bit用のDGDecodeって、けっこう昔にJossyD氏がビルドしたやつしかないんだっけ」とか思いながら試しにビルドしてみたら、32bit用バイナリでも結構大変な目にあいました。
まずコードにいくつかNASM用のアセンブラが入っているため、VisualStudioだけではビルドできない。
さらにMASM用のアセンブラもVC6のころのMASM用に書かれているため、古いMASMを拾ってくる必要があるというものでした(数日後には最新のMASMに合わせたコードに書き換える修正が入りましたが)。

ものがMPEG2デコーダだけにソフトウェア特許絡みで面倒そうなためか、maki氏はバイナリは配布していません。
でも自ビルドするにはいささか敷居が高そうだし(もし5年前の自分だったら15分ほどでほっぽりだしてます)、こりゃ何とかしといたほうがよさそうだなぁとか思ったわけです。

で、やったことは
・アセンブラ(MASM、NASM、インラインASM)を削除(x87FPU用のASMなんて読みたくないし、MMX、MMX2、3DNow!とかもいい加減古すぎ)
・削除したASMの替わりにintrinsic(最低ラインはSSSE3以上を目安)で書き直し
・VFAPI用コードの削除(AviUtlやTMPGEnc2.5はこれなしでもavs読めるし、もういらんでしょ)
・YV16、YV24出力対応(YUY2やRGB24で出力するのはavs2.6以降ではデメリットしかない)
・MPEG2Source以外のフィルタの書き直し
といったところです。

さてここで一番問題になるのがMPEG2Sourceのポストプロセス処理(cpuとかcpu2とか)とBlindPPです。
なにが難しいのかといえば、これはTrbarry氏がメイン処理部分をすべてインラインアセンブラのみで書いていてCのコードを残していないため、なにをやっているのかさっぱりわからないからです。
DctFilterもそうでしたが、あの人のコードはいつも参考になりません。
とりあえず半日ほど格闘してみましたがどうにもCに書き直すだけでも大変そうで埒があかないので、諦めて全部捨てることにしました。

かくして64bitでビルドするための障害はすべて消え去ったので、ついに昨日、0.0.0としてファーストリリースについにこじつけることができました。

で、バイナリですが、JEEB氏が再配布してくれることになったため、右のほうのリンク先から入手できます。

現状、ソフトウェア特許を認めていないEU圏のフィンランド人がドイツだかフランスだかにあるサーバで配布してるので、特許料請求とかも関係なくって安心ですね。

まあ、その特許もあらかた切れてるらしいので日本やアメリカで配っても大丈夫なのかもしれないけど、本当に大丈夫なのか調べるのも面倒ですし…。